小学校入学の親御さん必見!よくある勉強のQ&A

アクセスありがとうございます!
10年間、小中学校の教員として1,000人以上の子どもたちの指導をしてきた歌原です。
今回は「小学校入学前の勉強に関するQ&A」についてお話しします。

まずは、小学校入学楽しみですね。
人生には大きなイベントがいくつもありますが、『小学校入学』もその一つ。
入学するにあたって、
「来年から小学校に入学する!勉強についていけるかな?」
「家での勉強はどこでしよう?」
といろんな不安や疑問が出てくるかもしれません。

今回はそんな、よくある質問に丁寧にお答えしていきます。
また、特性のあるお子さんが、どんな準備をしておけばスムーズに小学校生活をスタートできるか、気になる方もいるかもしれません。
幅広くお答えしていますので、ぜひ安心して入学を迎えてくださいね。

よくある小学校入学前のQ&A

Q.小学校入学前から字の読み書きができるようになっていた方が良い?

A.ひらがなやカタカナの読み書きは、何も知らない状態ということをベースにして小学校の学習が始まります。
そのため、全て読み書きができている状態でなくても大丈夫です。
ただし、靴箱やロッカーなど自分の持ち物を置く場所などの確認をするために、自分の名前を読むことはできていた方が良いでしょう。

字の練習はなぞる、手本をまねるなどの作業がほとんどです。
線をなぞる、三角や四角などの図形を手本をまねて描くなど、なぞりや模写の練習をしておくとスムーズに書字の学習に入ることができます。
その時に大切なのは、手首を楽に回せるか(回旋できるか)ということです。
描いた線がガタガタ揺れたようになってしまう、力が入りすぎてしまうという時、多くの場合手首を回すことができていません。
そのような時には、コマ回しや蛇口をひねるなど生活の中で手首の使い方を教えてあげてください。

Q.45分間、座っていられないんだけど…

A.子どもたちが集中していられる時間は大体15分が目安と言われています。
特に入学してからは幼稚園・保育園との生活の違いもありますので、活動の時間と椅子に座っている時間をこまめに切り替えるといった授業の組み立て方をする先生が多いです。

今からできることとして『椅子に座って楽しい作業をする』という経験を積んでおくとよりいいでしょう。
その際に、座る姿勢を確認してみてください。
もし、前傾になっていたり、左右のバランスが取れていないような座り方になっているときは、椅子の高さが合っていない・お尻が滑ってしまっているなどの可能性があります。
100円ショップなどに売っているシリコンマットを座面にひくだけでも、滑り止めになりますよ。

Q.家の勉強はどこでさせたら良い?

A.リビングで勉強をさせたい、というご家庭も多いかと思いますが、勉強する場所は集中がしやすい所か?ということをぜひ考えてください。
いくら本人が集中して取り組みたくても、気が散る原因になるもの(テレビなど)が視界に入っていると、気になってしまうことがあります。
その場合は、椅子の向きを変えるなど、工夫をしてみてください。

何かを習慣化するには『やったら本人にとって良いことがあった』という経験が必要です。
『良いこと』の代表格はごほうびですが、必ずしも物をあげるだけがごほうびではありません。
『ほめられる』ことも、とても大きなごほうびです。
そのため、思いっきりほめてあげたり、ほめ言葉のバリエーションを増やしたりしてみてください。
(ちなみにほめる時には結果でなく過程をほめてあげましょう。「全部できたね」ではなく「よく見ながら書けたね」など)

Q.友達とコミュニケーションが取れるか心配…

A.お子さん自身がコミュニケーションを取ることが苦手だったとしても、同じクラスの中には好奇心旺盛で、お世話好きな子もいます。
そのため、あまり心配しすぎなくてもいいかもしれません。

もし、心配であれば、『お子さんがどんな時に困る場合があるか』と『必要な支援』を、事前に先生にお話ししておく、ということも一つの方法としてあります。(詳しくは後半に記載していますのでよかったら読んでくださいね)

また、一緒に生活をしている中で、子どもたちは子どもたちのルールでお互いにコミュニケーションを取るようになっていきます。
「○○さんがわかりやすいように、こうしてみようよ」と子どもたちからアイデアが出ることも少なくありません。
逆に、お子さんは周りに助けてもらうだけでなく、どうやったら自分一人でもできるかや、助けてもらったときの感謝の伝え方を、徐々に獲得してほしいと思います。

よくある小学校入学前のQ&A 特性のあるお子様の場合

Q.学校にはどんなことを伝えておけばいいの?

A.学校側も、お子さんがどんな場面で支援がいるのかという情報はとても求めています。
「○○のような場面では△△がわからずに困ることがあるので、□□のような支援があると参加がしやすいです」など、具体的に『お子さんがどんな時に困る場合があるか』と『必要な支援』を伝えましょう。

今の学校はユニバーサルデザインを意識して、教室環境や授業を組み立てている所も増えてきていますが、学校や先生によってまだまだ差がある、というのも現状です。
各学校に必ず1人は特別支援コーディネーターの担当の先生がいますので、入学前に顔を合わせて情報提供ができそうであれば、お話ししておくことも良いと思います。
ただし、その先生が入学時に異動になってしまうという可能性もありますが…。

Q.先生が話したことを理解できるか心配

A.1年生の子どもたちに「わかった人は手をあげてね」と言うと、ほとんど全員の手が挙がります。
しかし、中には「となりの子が手をあげたから自分もあげた」という子も少なからずいるのです。
障がいの有無にかかわらず、子どもたちは発達の階段を上がっている段階です。
その時に言葉の意味がわからなくても、周りの子を見て真似るということも大切なことです。
そうやって経験を通して、指示内容と行動を結び付けていくのです。

事前準備としては、あらかじめ、担任の先生とお子さんで「見てほしい時にはこういう合図をするね」などを決めておくという方法もあります。
すると、その合図がわかる範囲に教室の席も配置できるので、お子さんは見てほしいタイミングがわかる場所にいられるし、先生も指示がしやすくなります。

Q.入学前に、特性のことを子どもに言った方が良い?その時はどんな言い方をする?

A.どこまで何を言うべきか悩みますよね。
まずは、なぜ特性のことを話すのか、という「なぜ?」を考えてみてください。
「新しいお友達が増え、お子さんが自分のことを話す時に必要だから」と思われる親御さんもいらっしゃるかと思います。
しかし、一人として同じ人はいないし、得意・不得意も違います。
親子間でも同様ですね。
親御さんにも得意・不得意があり、お子さんにも得意・不得意がある。
その不得意なことの原因として『こんな特性がある』ということが関係しているのであれば、説明をしてあげるということはとても大切です。

小学校は次第に行動範囲が広がり、親御さんがいない場所に行くという場面も増えてきます。
そんな中で、お子さん自身に知っておいてほしいことは、前述した『どんな時に困る場合があるか』と『必要な支援』です。
特性があることでどのような場面で困るかや、どうやって支援するかは、ぜひ教えて頂きたいと思います。

注意点としては、できないことに焦点を当てた話はお子さんの自己肯定感がとても下がりやすいです。
そのため、ぜひ得意なこともたくさん挙げて、親御さんがお子さんのことを大好きだということを伝えた上で、お話ししてください。

入学前の準備を進めて楽しい小学校生活を!

よくあるQ&Aをまとめました。
不安は尽きないと思いますが、Q&Aを参考にしつつ、お子さんが楽しく小学校生活を送れることを願っています。
今後、「勉強についていけない」といった悩みがあれば、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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